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Kubernetes v1.20 のドキュメントは積極的にメンテナンスされていません。現在表示されているバージョンはスナップショットです。最新のドキュメントはこちらです: 最新バージョン
クラウドプロバイダー
このページでは、特定のクラウドプロバイダーで実行されているKubernetesを管理する方法について説明します。
kubeadm
kubeadmは、Kubernetesクラスターを作成する選択肢として人気があります。 kubeadmには、クラウドプロバイダーの設定情報を指定する設定オプションがあります。 例えば、典型的なインツリークラウドプロバイダーは、以下のようにkubeadmを使用して設定することができます。
apiVersion: kubeadm.k8s.io/v1beta2
kind: InitConfiguration
nodeRegistration:
kubeletExtraArgs:
cloud-provider: "openstack"
cloud-config: "/etc/kubernetes/cloud.conf"
---
apiVersion: kubeadm.k8s.io/v1beta2
kind: ClusterConfiguration
kubernetesVersion: v1.13.0
apiServer:
extraArgs:
cloud-provider: "openstack"
cloud-config: "/etc/kubernetes/cloud.conf"
extraVolumes:
- name: cloud
hostPath: "/etc/kubernetes/cloud.conf"
mountPath: "/etc/kubernetes/cloud.conf"
controllerManager:
extraArgs:
cloud-provider: "openstack"
cloud-config: "/etc/kubernetes/cloud.conf"
extraVolumes:
- name: cloud
hostPath: "/etc/kubernetes/cloud.conf"
mountPath: "/etc/kubernetes/cloud.conf"
典型的なインツリークラウドプロバイダーは、通常、kube-apiserverおよびkube-controller-manager、kubeletのコマンドラインで指定される--cloud-provider
と--cloud-config
の両方が必要です。
プロバイダーごとに--cloud-config
で指定されるファイルの内容についても、以下に記載します。
すべての外部クラウドプロバイダーについては、以下の見出しに列挙されている個々のリポジトリーの案内に従ってください。またはすべてのリポジトリーのリストもご覧ください。
AWS
ここでは、Amazon Web ServicesでKubernetesを実行する際に使用できるすべての設定について説明します。
この外部クラウドプロバイダーを利用したい場合、kubernetes/cloud-provider-awsリポジトリーを参照してください。
ノード名
AWSクラウドプロバイダーは、AWSインスタンスのプライベートDNS名をKubernetesのNodeオブジェクトの名前として使用します。
ロードバランサー
以下のようにアノテーションを設定することで、外部ロードバランサーをAWS上で特定の機能を利用するように構成できます。
apiVersion: v1
kind: Service
metadata:
name: example
namespace: kube-system
labels:
run: example
annotations:
service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-ssl-cert: arn:aws:acm:xx-xxxx-x:xxxxxxxxx:xxxxxxx/xxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxx #replace this value
service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-backend-protocol: http
spec:
type: LoadBalancer
ports:
- port: 443
targetPort: 5556
protocol: TCP
selector:
app: example
AWSのロードバランサーサービスには、アノテーション を使ってさまざまな設定を適用することができます。以下では、AWS ELBでサポートされているアノテーションについて説明します。
service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-access-log-emit-interval
: アクセスログの送信間隔を指定するために使用します。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-access-log-enabled
: アクセスログを有効または無効にするためにサービスで使用します。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-access-log-s3-bucket-name
: アクセスログ用のs3バケット名を指定するために使用します。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-access-log-s3-bucket-prefix
: アクセスログ用のs3バケットのプレフィックスを指定するために使用します。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-additional-resource-tags
: ELBに追加タグとして記録されるキーとバリューのペアのコンマ区切りリストとして指定するためにサービスで使用します。例えば、"Key1=Val1,Key2=Val2,KeyNoVal1=,KeyNoVal2"
のように指定できます。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-backend-protocol
: リスナーの背後にあるバックエンド(Pod)が使用するプロトコルを指定するためにサービスで使用します。http
(デフォルト)またはhttps
を指定すると、接続を終端してヘッダーを解析するHTTPSリスナーが生成されます。ssl
またはtcp
を指定すると、「生の」SSLリスナーが使われます。http
を指定してaws-load-balancer-ssl-cert
を使わない場合は、HTTPリスナーが使われます。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-ssl-cert
: セキュアなリスナーを要求するためにサービスで使用します。値は有効な証明書のARNです。詳細は、ELBリスナーの設定を参照してください。CertARNは、IAMまたはCM証明書のARNで、例えばarn:aws:acm:us-east-1:123456789012:certificate/12345678-1234-1234-1234-123456789012
のようになります。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-connection-draining-enabled
: 接続ドレインを有効または無効にするためにサービスで使用します。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-connection-draining-timeout
: 接続ドレインのタイムアウトを指定するためにサービスで使用します。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-connection-idle-timeout
: アイドル接続タイムアウトを指定するためにサービスで使用します。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-cross-zone-load-balancing-enabled
: クロスゾーン負荷分散を有効または無効にするためにサービスで使用されます。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-security-groups
: 作成されたELBに追加するセキュリティーグループを指定するために使用します。これは、以前にELBに割り当てられた他のすべてのセキュリティーグループを置き換えます。ここで定義されたセキュリティーグループは、サービス間で共有してはいけません。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-extra-security-groups
: 作成されたELBに加える追加のセキュリティーグループを指定するためにサービスで使用します。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-internal
: 内部ELBが必要であることを示すためにサービスで使用します。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-proxy-protocol
: ELB上でプロキシープロトコルを有効にするためにサービスで使用します。現在は、すべてのELBバックエンドでプロキシープロトコルを有効にすることを意味する*
という値しか受け付けません。将来的には、特定のバックエンドでのみプロキシープロトコルを設定できるように調整できます。service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-ssl-ports
: SSL/HTTPSリスナーを使用するポートのコンマ区切りリストを指定するためにサービスで使用します。デフォルトは*
(すべて)です。
AWSのアノテーションの情報は、aws.goのコメントから引用しています。
Azure
この外部クラウドプロバイダーを利用したい場合、kubernetes/cloud-provider-azureリポジトリーを参照してください。
ノード名
Azureクラウドプロバイダーは、ノードのホスト名(kubeletで決定されたもの、または--hostname-override
で上書きされたもの)を、Kubernetes Nodeオブジェクトの名前として使用します。
Kubernetesノード名は、Azure VM名と一致しなければならないことに注意してください。
CloudStack
この外部クラウドプロバイダーを利用したい場合、apache/cloudstack-kubernetes-providerリポジトリーを参照してください。
ノード名
CloudStackクラウドプロバイダーは、ノードのホスト名(kubeletで決定されたもの、または--hostname-override
で上書きされたもの)を、Kubernetes Nodeオブジェクトの名前として使用します。
Kubernetesノード名は、CloudStack VM名と一致しなければならないことに注意してください。
GCE
この外部クラウドプロバイダーを利用したい場合、kubernetes/cloud-provider-gcpリポジトリーを参照してください。
ノード名
GCEクラウドプロバイダーは、ノードのホスト名(kubeletで決定されたもの、または--hostname-override
で上書きされたもの)を、Kubernetes Nodeオブジェクトの名前として使用します。
Kubernetesノード名の最初のセグメントは、GCEインスタンス名と一致しなければならないことに注意してください。例えば、kubernetes-node-2.c.my-proj.internal
という名前のノードは、kubernetes-node-2
という名前のインスタンスに対応していなければなりません。
HUAWEI CLOUD
この外部クラウドプロバイダーを利用したい場合、kubernetes-sigs/cloud-provider-huaweicloudリポジトリーを参照してください。
ノード名
HUAWEI CLOUDプロバイダーは、ノードのプライベートIPアドレスをKubernetesノード名として使用します。
ノードでkubeletを開始するときは、必ず--hostname-override=<node private IP>
を指定してください。
OpenStack
ここでは、OpenStackでKubernetesを実行する際に使用できるすべての設定について説明します。
この外部クラウドプロバイダーを利用したい場合、kubernetes/cloud-provider-openstackリポジトリーを参照してください。
ノード名
OpenStackクラウドプロバイダーは、インスタンス名(OpenStackのメタデータで決定されたもの)を、Kubernetes Nodeオブジェクトの名前として使用します。 インスタンス名は必ず、Kubernetesノード名は、CloudStack VM名と一致しなければならないことに注意してください。 kubeletがNodeオブジェクトを正常に登録できるように、インスタンス名は有効なKubernetesノード名である必要があります。
サービス
KubernetesのOpenStackクラウドプロバイダーの実装では、利用可能な場合、基盤となるクラウドからこれらのOpenStackのサービスの使用をサポートします。
サービス名 | APIバージョン | 必須か |
---|---|---|
Block Storage (Cinder) | V1†, V2, V3 | No |
Compute (Nova) | V2 | No |
Identity (Keystone) | V2‡, V3 | Yes |
Load Balancing (Neutron) | V1§, V2 | No |
Load Balancing (Octavia) | V2 | No |
† Block Storage V1 APIのサポートは非推奨ですが、Kubernetes 1.9ではBlock Storage V3 APIのサポートが追加されました。
‡ Identity V2 APIのサポートは非推奨となり、将来のリリースでプロバイダーから削除される予定です。「Queens」のリリース時点で、OpenStackはIdentity V2 APIを公開しません。
§ Load Balancing V1 APIのサポートは、Kubernetes 1.9で削除されました。
サービスディスカバリーは、プロバイダー設定で提供されるauth-url
を使用して、OpenStack Identity(Keystone)が管理するサービスカタログを一覧表示することで実現されます。
プロバイダーは、Keystone以外のOpenStackサービスが利用できなくなった場合には、機能を緩やかに低下させ、影響を受ける機能のサポートを放棄します。
特定の機能は、基盤となるクラウドでNeutronが公開している拡張機能のリストに基づいて有効または無効にされます。
cloud.conf
Kubernetesはcloud.confというファイルを介して、OpenStackとのやりとり方法を知っています。 これは、KubernetesにOpenStack認証エンドポイントの認証情報と場所を提供するファイルです。 ファイル内に以下の詳細を指定することで、cloud.confファイルを作成できます。
典型的な設定
以下の設定例は、最も頻繁に設定が必要な値に関するものです。 プロバイダーをOpenStackクラウドのKeystoneエンドポイントに指定し、そのエンドポイントでの認証方法の詳細を提供し、さらにロードバランサーを設定します。
[Global]
username=user
password=pass
auth-url=https://<keystone_ip>/identity/v3
tenant-id=c869168a828847f39f7f06edd7305637
domain-id=2a73b8f597c04551a0fdc8e95544be8a
[LoadBalancer]
subnet-id=6937f8fa-858d-4bc9-a3a5-18d2c957166a
グローバル
これらのOpenStackプロバイダーの設定オプションは、グローバル設定に関連しており、cloud.conf
ファイルの[Global]
セクションに記述する必要があります。
auth-url
(必死): 認証に使用するKeystone APIのURLです。OpenStackのコントロールパネルでは、Access and Security > API Access > Credentialsで確認できます。username
(必須): Keystoneに設定されている有効なユーザーのユーザー名を参照します。password
(必須): Keystoneで設定された有効なユーザーのパスワードを参照します。tenant-id
(必須): リソースを作成するプロジェクトのIDを指定するために使用します。tenant-name
(任意): リソースを作成するプロジェクトの名前を指定します。trust-id
(任意): 認証に使用するtrustの識別子を指定するために使用します。trustは、ユーザー(委託者)が他のユーザー(受託者)に役割を委譲したり、受託者が委託者になりすますことを許可したりする権限を表します。利用可能なtrustは、Keystone APIの/v3/OS-TRUST/trusts
エンドポイントの下にあります。domain-id
(任意): ユーザーが所属するドメインのIDを指定するために使用します。domain-name
(任意): ユーザーが所属するドメイン名を指定するために使用します。region
(任意): マルチリージョンのOpenStackクラウド上で実行する際に使うリージョンの識別子を指定するために使用します。リージョンはOpenStackデプロイメントの一般的な区分です。リージョンには厳密な地理的な意味合いはありませんが、デプロイメントではus-east
のような地理的な名前をリージョンの識別子に使うことができます。利用可能なリージョンはKeystone APIの/v3/regions
エンドポイントの下にあります。ca-file
(任意): カスタムCAファイルのパスを指定するために使用します。
テナントをプロジェクトに変更するKeystone V3を使用している場合、tenant-id
の値は自動的にAPIのプロジェクト構造体にマッピングされます。
ロードバランサー
これらのOpenStackプロバイダーの設定オプションは、ロードバランサー設定に関連しており、cloud.conf
ファイルの[LoadBalancer]
セクションに記述する必要があります。
lb-version
(任意): 自動バージョン検出を上書きするために使用します。有効な値はv1
またはv2
です。値が指定されていない場合、自動検出は基盤となるOpenStackクラウドが公開するサポートバージョンのうち、最も高いものを選択します。use-octavia
(任意): Octavia LBaaS V2サービスカタログエンドポイントを探して、利用するかどうかを決定するために使用します。有効な値はtrue
またはfalse
です。true
が指定され、Octaiva LBaaS V2エントリーが見つからなかった場合、プロバイダーはフォールバックして代わりにNeutron LBaaS V2エンドポイントを見つけようとします。デフォルト値はfalse
です。subnet-id
(任意): ロードバランサーを作成したいサブネットのIDを指定します。Network > Networksにあります。サブネットを取得するには、それぞれのネットワークをクリックします。floating-network-id
(任意): 指定した場合、ロードバランサーのフローティングIPを作成します。lb-method
(任意): ロードバランサープールのメンバー間で負荷分散させるアルゴリズムを指定するために使用します。値にはROUND_ROBIN
、LEAST_CONNECTIONS
、SOURCE_IP
を指定できます。何も指定しない場合のデフォルトの動作はROUND_ROBIN
です。lb-provider
(任意): ロードバランサーのプロバイダーを指定するために使用します。指定しない場合は、Neutronで設定されたデフォルトのプロバイダサービスが使用されます。create-monitor
(任意): Neutronロードバランサーのヘルスモニターを作成するかどうかを表します。有効な値はtrue
とfalse
で、デフォルト値はfalse
です。true
を指定した場合は、monitor-delay
、monitor-timeout
、monitor-max-retries
も設定しなければなりません。monitor-delay
(任意): ロードバランサーのメンバーにプローブを送信するまでの時間です。有効な時間単位を指定してください。有効な時間単位は"ns"、"us"(または"μs")、"ms"、"s"、"m"、"h"です。monitor-timeout
(任意): モニタリングがタイムアウトする前にpingの応答を待つための最大の時間です。この値はdelay値よりも小さくする必要があります。有効な時間単位を指定してください。有効な時間単位は"ns"、"us"(または"μs")、"ms"、"s"、"m"、"h"です。monitor-max-retries
(任意): ロードバランサーメンバーのステータスをINACTIVEに変更する前に許容されるpingの失敗の数です。1から10の間の数値でなければなりません。manage-security-groups
(任意): ロードバランサーがセキュリティーグループのルールを自動的に管理するかどうかを決定します。有効な値はtrue
とfalse
で、デフォルト値はfalse
です。true
を指定した場合は、node-security-group
も指定しなければなりません。node-security-group
(任意): 管理するセキュリティーグループのIDです。
ブロックストレージ
これらのOpenStackプロバイダーの設定オプションは、ブロックストレージ設定に関連しており、cloud.conf
ファイルの[BlockStorage]
セクションに記述する必要があります。
bs-version
(任意): 自動バージョン検出を上書きするために使用します。有効な値はv1
、v2
、v3
、auto
です。auto
が指定された場合、自動検出は基盤となるOpenStackクラウドが公開するサポートバージョンのうち、最も高いものを選択します。何も指定しない場合のデフォルト値はauto
です。trust-device-path
(任意): ほとんどのシナリオでは、Cinderが提供するブロックデバイス名(例:/dev/vda
)は信頼できません。このブール値はこの動作をトグルします。true
に設定すると、Cinderが提供するブロックデバイス名を信頼することになります。デフォルト値のfalse
は、シリアル番号と/dev/disk/by-id
のマッピングに基づいてデバイスのパスを検出します。ignore-volume-az
(任意): Cinderボリュームをアタッチする際のアベイラビリティーゾーンの使用に影響を与えます。NovaとCinderのアベイラビリティーゾーンが異なる場合は、true
に設定する必要があります。これは、Novaのアベイラビリティーゾーンが多くあるにも関わらず、Cinderのアベイラビリティーゾーンが1つしかない場合によく見られます。デフォルト値は以前のリリースで使用されていた動作を維持するためにfalse
になっていますが、将来的には変更される可能性があります。node-volume-attach-limit
(任意): ノードにアタッチできるボリュームの最大数で、デフォルトはCinderの256です。
エンドポイントを区別するためにポートではなくパスを使用しているOpenStackデプロイメントにおいて、Kubernetesのバージョン1.8以下をデプロイする際、明示的にbs-version
パラメーターの設定が必要な場合があります。パスベースのエンドポイントはhttp://foo.bar/volume
の形式であり、ポートベースのエンドポイントはhttp://foo.bar:xxx
の形式です。
パスベースのエンドポイントを使う環境で、Kubernetesが古い自動検出ロジックを使用している場合、ボリュームの切り離しを試みるとBS API version autodetection failed.
というエラーが返されます。この問題を回避するには、クラウドプロバイダー設定に以下のように追記することで、Cinder APIバージョン2を強制的に使用することができます。
[BlockStorage]
bs-version=v2
メタデータ
これらのOpenStackプロバイダーの設定オプションは、メタデータ設定に関連しており、cloud.conf
ファイルの[Metadata]
セクションに記述する必要があります。
search-order
(任意): この設定のキーは、プロバイダーが実行するインスタンスに関連するメタデータの取得方法に影響します。デフォルト値のconfigDrive,metadataService
について、プロバイダーは、コンフィグドライブが利用可能な場合は最初にインスタンスに関連するメタデータをそこから取得し、次にメタデータサービスから取得します。代替値は以下の通りです。configDrive
- コンフィグドライブからのみ、インスタンスのメタデータを取得します。metadataService
- メタデータサービスからのみ、インスタンスのメタデータを取得します。metadataService,configDrive
- 最初にメタデータサービスからインスタンスのメタデータを取得し、次にコンフィグドライブから取得します。
コンフィグドライブ上のメタデータは時間の経過とともに陳腐化する可能性がありますが、メタデータサービスは常に最新の情報を提供するため、この動作を調整するのが望ましいです。しかし、すべてのOpenStackクラウドがコンフィグドライブとメタデータサービスの両方を提供しているわけではなく、どちらか一方しか利用できない場合もあるため、デフォルトでは両方をチェックするようになっています。
ルート
これらのOpenStackプロバイダーの設定オプションは、kubenetのKubernetesネットワークプラグインに関連しており、cloud.conf
ファイルの[Route]
セクションに記述する必要があります。
router-id
(任意): 基盤となるクラウドのNeutronデプロイメントがextraroutes
拡張機能をサポートしている場合は、router-id
を使用してルートを追加するルーターを指定します。選択したルーターは、クラスターノードを含むプライベートネットワークにまたがっていなければなりません(通常、ノードネットワークは1つしかないので、この値はノードネットワークのデフォルトルーターになります)。この値は、OpenStackでkubenetを使用するために必要です。
OVirt
ノード名
OVirtクラウドプロバイダーは、ノードのホスト名(kubeletで決定されたもの、または--hostname-override
で上書きされたもの)を、Kubernetes Nodeオブジェクトの名前として使用します。
Kubernetesノード名は、VMのFQDN(<vm><guest_info><fqdn>...</fqdn></guest_info></vm>
の下でOVirtによって報告されたもの)と一致しなければならないことに注意してください。
Photon
ノード名
Photonクラウドプロバイダーは、ノードのホスト名(kubeletで決定されたもの、または--hostname-override
で上書きされたもの)を、Kubernetes Nodeオブジェクトの名前として使用します。
Kubernetesノード名はPhoton VM名と一致しなければならないことに注意してください(もしくは、--cloud-config
でoverrideIP
がtrueに設定されている場合は、Kubernetesノード名はPhoton VMのIPアドレスと一致しなければなりません)。
vSphere
vSphere 6.7U3以上のすべてのvSphereデプロイメントでは、external vSphere cloud providerとvSphere CSI driverの使用を推奨します。クイックスタートガイドについては、Deploying a Kubernetes Cluster on vSphere with CSI and CPIを参照してください。
vSphere 6.7U3未満を実行している場合は、インツリーのvSphereクラウドプロバイダーを推奨します。クイックスタートガイドについては、Running a Kubernetes Cluster on vSphere with kubeadmを参照してください。
vSphereクラウドプロバイダーの詳細なドキュメントについては、vSphereクラウドプロバイダーのドキュメントサイトを参照してください。
IBM Cloud Kubernetes Service
コンピュートノード
IBM Cloud Kubernetes Serviceプロバイダーを使用することで、仮想ノードと物理ノード(ベアメタル)を混在させたクラスターを単一のゾーン、またはリージョン内の複数のゾーンにまたがって作成することができます。詳細については、Planning your cluster and worker node setupを参照してください。
Kubernetes Nodeオブジェクトの名前は、IBM Cloud Kubernetes ServiceワーカーノードインスタンスのプライベートIPアドレスです。
ネットワーク
IBM Cloud Kubernetes Serviceプロバイダーは、高品質なネットワークパフォーマンスとノードのネットワーク分離のためにVLANを提供します。カスタムファイアウォールやCalicoネットワークポリシーを設定して、クラスターにセキュリティーの追加レイヤーを加えたり、VPNを使用してクラスターをオンプレミスデータセンターに接続したりすることができます。詳細については、Planning your cluster network setupを参照してください。
アプリケーションをパブリックまたはクラスター内で公開するには、NodePort、LoadBalancer、Ingressサービスを利用できます。また、Ingressアプリケーションのロードバランサーをアノテーションでカスタマイズすることもできます。詳細については、Choosing an app exposure serviceを参照してください。
ストレージ
IBM Cloud Kubernetes Serviceプロバイダーは、Kubernetesネイティブの永続ボリュームを活用して、ユーザーがファイル、ブロック、およびクラウドオブジェクトストレージをアプリケーションにマウントできるようにします。また、データの永続ストレージにDatabase as a Serviceやサードパーティーのアドオンを使用することもできます。詳しくは、Planning highly available persistent storageを参照してください。
Baidu Cloud Container Engine
ノード名
Baiduクラウドプロバイダーは、ノードのプライベートIPアドレス(kubeletで決定されたもの、または--hostname-override
で上書きされたもの)を、Kubernetes Nodeオブジェクトの名前として使用します。
Kubernetesノード名はBaidu VMのプライベートIPと一致しなければならないことに注意してください。
Tencent Kubernetes Engine
この外部クラウドプロバイダーを利用したい場合、TencentCloud/tencentcloud-cloud-controller-managerリポジトリーを参照してください。
ノード名
Baiduクラウドプロバイダーは、ノードのホスト名(kubeletで決定されたもの、または--hostname-override
で上書きされたもの)を、Kubernetes Nodeオブジェクトの名前として使用します。
Kubernetesノード名はTencent VMのプライベートIPと一致しなければならないことに注意してください。
Alibaba Cloud Kubernetes
この外部クラウドプロバイダーを利用したい場合、kubernetes/cloud-provider-alibaba-cloudリポジトリーを参照してください。
ノード名
Alibaba Cloudではノード名の書式は必要ありませんが、kubeletでは--provider-id=${REGION_ID}.${INSTANCE_ID}
を追加する必要があります。パラメーター${REGION_ID}
はKubernetesのリージョンのIDを、${INSTANCE_ID}
はAlibaba ECS(Elastic Compute Service)のIDを表します。
ロードバランサー
アノテーションを設定することで、Alibaba Cloudの特定の機能を使用するように外部のロードバランサーを設定できます。